暮らすスローな暮らし

田舎暮らしを体感する

村上市・
「いろむすびの宿」に宿泊

2024625

田舎にあるものを想う。

 山、川、海、田んぼ、畑。

 鳥のさえずり、カエルの鳴き声、木々のざわめき、川のせせらぎ。

 いつも、身近に自然があり、四季の移ろいの中で、春の桜や新緑、夏野菜の彩り、燃え立つ紅葉に、冬には一面の雪景色。

 ランドセルを背負い歩いた道、仲間たちと夕暮れまで遊んだ空地、帰り道に嗅いだ近所の家の夕食の匂い。

 数え上げればきりがない。田舎とは、そこから旅立った者にとっては、郷愁の念を抱く場所であり、帰る場所だ。

 日常の社会生活は消耗の連続で、自分自身を見失う時や、自分の価値観を否定されることさえある。そんな時は、リアルな自分の田舎(故郷)で無くてもいいので、いつでも消耗した自分の五感を再生できる場所や土地に素直に甘えることが必要だと思う。田舎の風土や風景、そして人の包容力は大きな力を持っていると思うから。

 

豊かな自然と「村上のかかさ」とのコミュニケーションで消耗した五感が再生できる「いろむすびの宿」

新潟県村上市の帰省体験型旅館

「いろむすびの宿」

 新潟県村上市にある集落「佐々木」(旧荒川町)は、大朝日岳を源に発し、春はサクラマスが遡上、夏の瀬にはアユが踊り、秋にはサケが帰る清流「荒川」の土手沿いに広がる長閑な田園地帯です。

 この地に、昭和40年の古民家をリノベーションし、帰省体験型旅館として、お客様をお迎えしているのが「いろむすびの宿」です。

 この地域にある有形・無形の資源、財産をむすび合わせて、訪れるお客様に本当の故郷や田舎に帰った時と同じような寛ぎ感と癒しの空間を提供しています。

 また、宿のスタッフが全員「村上のかかさ(お母さん)」で、自ら山に入り収穫してきた山菜や、地の物をふんだんに使った手作り料理が旅の食卓を賑わせてくれます。

 

 これがまた絶品です。

 

 素材の新鮮さはもちろんのこと、滋味に溢れ、郷愁感も混じった、深い味わいを感じることができます。

 また、「村上のかかさ(お母さん)」の大らかで朗らかなコミュニケーションや、心配りの行き届いたサービスも「いろむすびの宿」が心地よく、心から寛ぐことのできる大きな要因の一つです。

 一度訪れたら、また帰りたくなる場所であり、もう一つの故郷として訪れたくなるお宿です。

「いろむすびの宿」体験プログラム・わらび採り/料理家・蓮池陽子さんも大満足の収穫

「いろむすびの宿」体験プログラム

  • 4月 山菜採り体験(タラの芽・セリ)
  • 5月~6月 山菜採り体験(わらび)
  • 7月~9月 夏野菜収穫体験&庭遊び 

 

 「いろむすびの宿」では、その自然環境を活かして、季節度に右記の体験プログラムを実施しています。(有料・詳細は本記事最後の「インフォメーション」に掲載された「いろむすびの宿」HPをご参照下さい。)

 今回は、昨年の「鮭のふるさと村上と新潟ワイナリーを巡る旅」での、ご縁もあり、「山菜をこよなく愛する料理家」・蓮池陽子さんに「わらび採り」を体験いただきました。「村上のかかさ(お母さん)」・金子貞子さんの案内の下、広大なわらび園での収穫を楽しんでいただきました。

今回は特別に「いろむすび山菜屋」加工所にて「干わらび」の下処理していただいた(※体験プログラム外)

「いろむすび山菜屋」について

 いろむすびの宿は、村上市坂町のJR坂町駅前にて、山菜総菜専門店「いろむすび山菜屋」も運営しています。加工所も併設されており、収穫してきた山菜や、入荷した地の食材を新鮮な内に調理・加工しています。

 直売所は基本、週に二日間の営業で、「村上のかかさ」手製のお弁当や総菜を販売し、地元のお客様に喜ばれています。

 また、オンラインショップもあり、全国のお客様に向けて、地元産の米や山菜総菜を販売しています。

 

  • 「いろむすび山菜屋」坂町工場直売所

住所/新潟県村上市坂町2486‐2

電話番号/0254‐62‐7147

 

―――「いろむすび山菜屋」オンラインショップはこちらをクリック――― 

取材日当日、加工所に届いた、沢山の朝採り竹の子

蓮池さんも下ごしらえのお手伝い

大量の竹の子をその日のうちに「あく抜き」する

山菜総菜は「いろむすび山菜屋」のオンラインショップでも購入が可能

当日の夕食の数々(上から右回り)ふき佃煮・たけのこ土佐煮・こごめ胡麻和え・わらび昆布和え

「いろむすびの宿」での食事

 夕食・朝食共に、代表である金子貞子さん手ずからの料理に舌鼓を打ちました。金子さんを始め、「村上のかかさ」の方々が山に入り採取してきた山菜の数々。そして地のものにこだわった野菜などの食材。醤油も村上市塩谷にある蔵のもので、味噌は同じ佐々木集落にある糀屋さんのものです。

 ご承知の方も多いと思いますが、特に山菜は調理され人の口に入るまで、手間のかかる食材。あく抜きなどの下ごしらえや保存のための加工など、「ファスト」な食のスタイルとは真逆なもので、その山菜に纏わる作業は、古来よりこの地に生きる人々が、命を繋ぐための創意工夫が現代に受け継がれていることに改めて気付かされます。

 

 野で育った食材の力強さ。

 手間をかけることで深まる味わい。

 

 まさしく、滋味に溢れた心にも体にも染み渡る食事を堪能した二日間になりました。

 思えば、金子貞子さんとの出会いは、昨年の料理家・蓮池陽子さんによる「新潟ツアー」の企画段階で、地元ゲストに「山菜に精通した村上のお母さんを探してほしい」という要望を蓮池さんからいただいたことがきっかけでした。当日は、山菜料理三品と熊の雑煮をご用意いただき、食用菊のワークショップも開催してもらいました。金子さんの明朗快活なキャラクターも相まって参加者の皆様にとても好評でした。

 

―――その時の様子をみる方はこちらをクリック―――

 

 「村上のかかさ」の心づくしの山菜料理を味わいたい方に是非おススメの「いろむすびの宿」です。

今回、お世話になった「村上のかかさ」金子貞子さん(いろむすびの宿・代表)

ふきのとう味噌

ごぼうあざみの油炒め

わらびのお浸し

焼き竹の子(右上)・白身魚のフライ(左下)・山菜グラタン(右下)、季節の食材を使った料理が並ぶ

手作り感満載の手ごねハンバーグ(この日は山菜入り)

大根のもろみ漬け

近所の糀屋さんの味噌を使用した味噌汁

村上の地酒

朝食も「村上のかかさ」手ずから作った、地のものに溢れた、心づくしの料理が並ぶ

わらびと卵の和え物

炊き立てご飯は自家製米

客室は村上の自然「川・山・海・田・畑」をイメージとした設え・畳が心地よい

囲炉裏のある大広間、地元村上の工芸品や懐かしい調度品の数々が、訪れた者の心をほどく

INFORMATION

いろむすびの宿

 

住所/〒959‐3121 新潟県村上市佐々木808‐23

電話番号/0254‐62‐7147

HP/guesthouse.iromusubi.biz