料理家・蓮池陽子さんと「鮭のふるさと村上と新潟ワイナリーを巡る旅」
前回に引き続き、「NIIGATA SLOW LIVING発酵じかん。」が企画・運営に携わらせていただいた、昨年11月に行われた料理家・蓮池陽子さんのプライベートツアーのレポートです。
―――前回のレポートをご覧になりたい方はこちらへ「暮らす 北前船寄港地を訪ねる」―――
村上駅前「扇屋旅館」
今回、ご参加の皆様の宿泊先は、創業大正11年より村上駅前にて旅人を迎えている「扇屋旅館」。歴史ある建物をリノベーションし、懐かしさとモダンな空間が程よく協和した居心地の良い旅館になっています。
カフェスペースや開放的な中庭を望むことができる日本的な座敷の宴会場もあり、「鮭のまち村上」を味わう仕出しの手配も可能。朝食も、しっかり手がかけられたもので、皆様にとって満足な旅の朝食になりました。
扇屋旅館を出発後は、三面川の鮭漁を見学に行きましたが、2023年は近年まれにみる鮭が不漁な年で残念な結果になってしまいました。
村上市「町屋通り」を散策
村上市中央商店街の小町~大町~上町の通りには、昔ながらの町屋造りを活かした建物が数多く立ち並んでいます。
「きっかわ」「うおや」など、村上名産の鮭加工品店、地酒を販売する酒屋、老舗和菓子店や甘味処、村上堆朱の店などが軒を連ねています。町屋内部を公開している店舗もあり、城下町・村上の風情が堪能できる場所です。
「町屋通り」散策後、村上市を離れ、途中に新潟市西区の「新潟ふるさと村」、昼食に新潟名産の「小千谷そば」を皆様に体験いただき、本ツアーの最終目的地、新潟市西蒲区の「新潟ワインコースト」へ向かいました。
新潟ワインコースト
新潟市西蒲区の日本でも有数の砂丘地帯「新潟砂丘」。その一角に個性的な5軒のワイナリーが集まっており「新潟ワインコースト」と呼ばれています。
最初にワイン未開のこの地にぶどうを植え、ワイナリーをオープンしたのが「カーブドッチワイナリー」で、1992年のことでした。「国産生ぶどう100%、かつ欧州系のワイン専用種100%のワインを造る」という当時では考えられなかった目標を掲げてのスタートでした。
その後、この地の適性ぶとう品種「アルバリーニョ」の栽培にも成功し、海の砂のような特徴ある土壌とワイン造りに適した気候や風土のこの場所で「フェルミエ」「ドメーヌ・ショオ」「カンティーナ・ジーオセット」「ルサンクワイナリー」が集い、それぞれの個性、信念のもと日々研鑽してします。
また、同敷地内には、ホテル、スパ、レストラン、カフェ、ブルワリー、各種ショップが併設されており、近年広がりをみせる、自然を志向するライフスタイルを体感できる場や、オーベルジュとして、新潟県内外の多くのお客様が訪れる、新潟の人気観光スポットとなっています。
ドメーヌ・ショオ
新潟ワインコーストに2009年オープンしたワイナリー。Domaine(ドメーヌ)とは、フランス語でワイン醸造所のこと。ドメーヌ・ショオは醸造家の小林さんの「小(ショウ)」から名付けた小さなドメーヌ。という意味があるとのこと。また、Chaud(ショオ)にはフランス語で「熱い」や「情熱的な」という意味もあり、ワイン造りに対する自らの姿勢も込められているとのことです。
今回は特別にバックヤードをご案内いただきました。土から思考するシンプルなワイン造りで、「1人1本飲めるワイン」を不変のコンセプトに掲げる醸造家・小林さんの貴重なお話とワインの試飲をいただきました。
参加者の方々もお話をもとに、思い思いのワインを購入され帰路につきました。
また、今回の「ドメーヌ・ショオ」様への訪問は、参加者の稲見朋子様のアテンドによってとり行われました。感謝申し上げます。
三回に渡ってお届けした、料理家・蓮池陽子さんと「鮭のふるさと村上と新潟ワイナリーを巡る旅」のレポートは今回がラストとなります。
「NIIGATA SLOW LIVING発酵じかん。」では、このような新潟を発信するツアーやイベントを今後も企画してまいります。何卒宜しくお願い申し上げます。