暮らすイベントレポート

地域の手作りイベントに参加する

関川村・高瀬温泉バル

2026823

新潟県岩船郡関川村

「高瀬温泉」という所

 高瀬温泉の歴史は古く、開湯は約300年前まで遡る。江戸時代初期に、地元民の五十嵐総兵衛なる者が、荒川の同じ葦原から、毎日、鷹が飛び立つのを不思議に思い河原や瀬を調べた所、その場所には温泉が湧き出ているのを発見する。鷹が傷を癒していた「荒川の瀬」から、当初は「鷹瀬の湯」と称されていたが時代の流れの中で「高瀬温泉」と呼ばれるようになり現代に至っている。

 かつてこの界隈は、北前船と同じく栄えた「荒川の舟運拠点」として、また米沢街道の宿場町として、多くの旅人や商人のみならず、船頭や荷揚人足の疲れを癒やす湯治場として隆盛を誇った。

丸山大橋から高瀬温泉方面を望む(右手、田の奥)

春には「高瀬の桜並木」が荒川の土手を彩る

高瀬温泉街は現在6軒の宿が営業中

温泉街の裏手は荒川の土手になっている

「高瀬温泉バル」について

 高瀬温泉バルは関川村温泉旅館組合・青年部が「あの日の賑わいを、今夜の肴に…」をテーマに掲げ、過疎化や高齢化により、かつての活気が失われつつある高瀬温泉街をもう一度盛り上げたいという、地元の若手旅館経営者たちの未来への危機感と、過去への情景から企画、運営している手作りのイベントだ。

 星空の下、焚火等、アウトドア感溢れる会場演出された、温泉街内の特設会場には、関川村の食材・食品の生産者、キッチンカーなどが出店し、温泉宿の料理人も腕を振るう。また、温泉街には手作りの竹灯籠が灯され、更に雰囲気を上げており、会場内をそぞろ歩くのも楽しみ方の一つだ。お得に参加旅館の温泉に入浴できる「温泉手形」と併せて満喫したい。

 本記事では2026年・春開催の模様をレポートします。

 

光兎の宿 あらかわ荘(上)・ぬくもりの宿 えびす屋旅館(下)

お得な温泉手形も発行

 1枚のご購入につき、参加旅館5店舗の温泉を1回ずつ入ることができる。

 金額的にもお得で、普段日帰り入浴を行っていないお風呂にも入ることができる。
 スタンプラリー形式で、獲得スタンプの個数で、後日日帰り温泉が半額、もしくは無料で利用できるシステムになっている。

※2026年春、開催時におけるシステムです。

 

参加旅館

  • 光兎の宿 あらかわ荘
  • ぬくもりの宿 えびす屋旅館
  • ちょっといい宿 高橋屋観山荘
  • 花みちる宿 ニュー萬力
  • 山路

ちょっといい宿 高橋屋観山荘

花みちる宿 ニュー萬力(上)・山路(左下)・温泉手形見本(右下)

2026年春の「高瀬温泉バル」会場の風景

キャンプ用品や焚火の演出が野外でのイベント感を盛り上げる

「光兎の宿あらかわ荘」佐藤匠料理長による「特製ミネストローネ」

2026年・春の出店紹介①

関川農事株式会社

 光兎山(こうさぎさん)の麓、女川地区に拠点を置く農業法人。山からの清流と激しい寒暖差を活かした岩船産コシヒカリの生産に加え、ハウスで高品質なミニトマトを栽培している。また、地域の食育や商品開発など地域活性化にも尽力している。

 2026年春のバルにおいては、光兎の宿あらかわ荘・佐藤匠料理長とコラボレーションした特製「ミネストローネ」を販売。新潟ガストロノミ―も受賞した料理長の技と、関川農事産トマトの素材を活かした一品は、来場者に好評を博し完売となった。

2025年秋開催時には、自慢のトマトと、トマトとベーコンの串焼きを販売

「光兎の宿あらかわ荘」から提供された一品

未利用魚であった「エソ」を上品な一品へ昇華

「甘酒振る舞い」と楽しい「梅のつかみ取り」も開催

その場で焼いて提供された関川村のブランドポーク「朝日豚」

2026年・春の出店紹介②

関川村温泉旅館組合・青年部

 ブース内では、関川村老舗酒店「丸重商店」によるアルコール類のドリンク販売と共に「朝日豚」がその場で旅館の料理人の手によって焼かれ販売された。

 「朝日豚」は関川村蛇喰(じゃばみ)地区に拠点を置く「山口ファーム」により、徹底した衛生管理のもとで育てられた関川村が誇るブランドポークで、四方を山に囲まれた関川村の清らかな天然水と、独自の穀物配合飼料を与え、生後から約180日間かけてじっくりと育てあげられる。

 その肉質はキメが細かく、豚特有の臭みも一切ない。また、保水性が高いため水っぽさがなく、アクが出にくい上に、脂身には上品な甘みがあるのが特徴だ。

 当日は、その場で焼きあがる煙の匂いの効果もあり、来場者の食欲をそそる人気の一品となった。

 

 

沢山の商品が並んだ女川ハム工房のブース

2026年・春の出店紹介③

女川(おんながわ)ハム工房

 異業種で活躍していた社長が、一から食品衛生管理士資格と食肉製造業の資格を取得し、豚肉処理場での修行を経て開業したのが1988年。日々、研鑽を重ね、地元関川村はもちろん、新潟県内外でもファンが多い人気店だ。(社長の人柄も含めて。)

 鮮度の高い商品を生産するため、近隣の信頼できる卸業者から原材料を確保し、地元の山桜で肉本来の旨みを極限まで引き出すために時間をかけてじっくり熟成させた「手作り」の商品は深みのある旨味を実現した逸品ぞろいだ。

 バル当日のブースには、看板商品からジビエ(野生鳥獣肉)を使ったものまで、多彩な商品がずらりと並んだ。店頭では、気さくな人柄がにじみ出る社長自らが接客にあたり、その魅力的な語り口に来場者が次々と引き寄せられ、用意された商品は見事にすべて完売となった。

KAZOKKK特製「煮干し油そば」・オリジナルグッズも販売

2026年・春の出店紹介④

KAZOKKK

 関川村の鮖谷(かじかたに)集落を中心に活動し、若手の力で地域の未来やコミュニティの仕組みづくりに挑む情熱的なローカルグループ「KAZOKKK(かぞく)」。「地域を盛り上げたい」という純粋な熱意から、大したもん蛇祭りの前夜祭を主催するなど、若者ならではの柔軟な企画力で関川村に新しい風を吹き込んでいる。今回の高瀬温泉バルのブースでは、彼らが試行錯誤を重ねて開発した特製の「煮干し油そば」を引っ提げて出店。好評を博した。

 

2026年・春の出店紹介⑤

ぽっかりパン

 関川村の国重要文化財・渡邉邸の前、関川村役場の隣にある、明治時代に建てられたレトロモダンな洋館「旧齋藤医院」の玄関先で、基本、金曜日に店開きする人気のパン店。村上市(旧山北町)生まれの店主の吉田さんは、在京の専門学校で製菓を学び、都内の製菓店やカフェ、結婚式場などでパティシエとして従事した経歴を持つ。その後、地域おこし協力隊として関川村に赴任し「東桂苑」でカフェの運営後、現在に至る。パティシエとして腕を磨いてきた確かな技術と知見は、国産小麦を使った「暮らしに寄り添う」こだわりのパンづくりに活かされている。

村の人気パン店「ぽっかりパン」・豊富な種類の商品が並ぶも完売する

豊富なラインナップで子供達にも大人気!「POMME&SOLEIL(ポム&ソル)」

2026年・春の出店紹介⑥

POMME&SOLEIL(ポム&ソル)

 胎内市を拠点に、県北地域で移動販売するキッチンカー。胎内市の樽ヶ橋遊園、つつじが丘、中条駅、関川村の道の駅関川を始め、地域のイベントなどにも出店する人気のホットドックがメインの店。

 店頭に並ぶと、ホットドックのメニューの、数の多さにワクワクする。定番のケチャップやチーズ、などを使用した食事系のホットドックから、チョコミントやあんバターなどのおやつ系まで、とにかく豊富。また、オーナーがコンセプトに掲げる「子供にうれしいホットドック屋さん」の名の通り、子供に合せた食材を使用したキッズメニューも用意されている。その他、沢山のドリンク、スウィーツや、個性的な小物まで、ラインナップは広い。

 当日も家族連れのお客さんが列をなし、その人気の具合を窺うことができた。

高瀬温泉街の老舗菓子店「中村屋」・大蛇をモチーフにしたスゥイーツを提供する「じゃ~む」

2026年・春の出店紹介⑦

中村屋

 「きんつば」が名代の高瀬温泉街に店を構え、一世紀以上が経つ老舗菓子店。厳選された北海道産小豆の粒あんを贅沢に使い、職人が一面一面、丁寧に手作業で薄皮を焼き上げる「きんつば」は、しつこくない上品な甘さが特徴。1977年の全国菓子大博覧会で「大臣賞」を受賞した関川の銘菓。当日は焼き立てが用意され参加者を喜ばせた。

 

2026年・春の出店紹介⑧

じゃ~む

 道の駅関川を拠点に、新潟市のケーキ店で修業を積んだ店主が、関川村にちなんだオリジナルスイーツを提供する大人気のキッチンカー。そのモチーフとなったのは、「大蛇伝説」や「大したもん蛇祭り」で、村のシンボルでもある「大蛇」。特筆すべきは、店主自らがデザインした、可愛い大蛇のロゴマークの形通りに出来上がる「大蛇焼」。他にも、サクサク食感の「クロワッサン大蛇焼き」や、ワンハンドで食べ歩きしやすいスティック状の「大蛇クレープ」など、遊び心あふれるラインナップが揃っている。

高瀬温泉街「足湯公園」では1000本の竹灯籠を設置

高瀬温泉バルに彩りを添えた

次回は本数をさらに増やす予定

INFORMATION

高瀬温泉バル

 

会場住所/〒959-3261 新潟県岩船郡関川湯沢308(光兎の宿あらかわ荘の前広場)

HP/―高瀬温泉バルのインスタグラムはこちらへ―

※次回は、2026年10月24日開催予定